老齢厚生年金

ねんきん定期便

 

年金問題の背景には、個人個人が自分の年金保険料の納付について把握できていなかったということが挙げられます。
被保険者の転職に伴う被保険者の変化や、一体自分がどれだけ保険料を納付しているのかを確認する術がなかったからです。

 

まずはこれを解消し、国民がきちんと年金保険料を納付するために年金に対する意識を強化すること、また自分が老齢厚生年金を含め、どれだけ保険料を納めているかを理解し、老齢年金への不信感・不安感をとるためにできたのが「ねんきん定期便」です。

 

ねんきん定期便は、公的年金保険料の過去から今に至るまでの実績と、将来もらえる年金受給見込額を、郵送で被保険者に発送する通知書のことです。これは全加入者に送られるもので、国民年金保険料の納付・未納・免除状況が記載されています。国民年金だけではなく、厚生年金の標準報酬月額も記載されています。

 

また、加入者が35歳、45歳、58歳に達した時は、過去の厚生年金の標準報酬月額と国民年金の保険料納付状況を記載します。
つまり、老齢厚生年金についても確認できるようなものになっているのです。

 

ねんきん定期便は、全加入者の誕生日の2ヶ月前に作成されます。基本的には、誕生日の2ヶ月前の月の前々月までの13ヶ月間を抽出して作成されます。上記のように、ある一定の年齢になると全期間も記載されます。

 

ねんきん定期便ができた背景には、年金の個人情報の杜撰な管理を正すのが目的としてありますが、中にはまだ被保険者記録を調査中としている場合もあります。その場合は、ねんきん定期便に反映されていないこともあります。これについては、調査が完了・確認できたらすぐに「被保険者記録照会回答票」が送られることになっています。