老齢厚生年金

老後に必要な資金

 

老後の生活を考えると、老齢厚生年金や国民年金はしっかりと受給できるように、保険料を支払うことが必要であるということはわかりました。
しかし、老齢厚生年金を含め、老齢年金に対して心配な方が多い理由には、老後の生活費をきちんと老齢年金でカバーできるかわからないというところにあります。
全部カバーをできなくても、ある程度カバーができないと心配というのが、皆さんの本音でしょう。
では、実際老後の生活費はどれくらいかかるのでしょうか。

 

生命保険文化センターが調べた「生活保障に関する調査」(平成22年度)によると、老後の生活で一般的にかかる生活費は、ゆとりある生活ならば月36万といわれ、最低でも23万といわれています。
意外に多いと思われるかもしれませんが、これは夫婦2人での老後の場合です。

 

60歳以上の無職世帯での1ヶ月の支出は、約28万円あるといわれています。
この生活費を構成するものには、食費、高熱費はもちろん、医療費、介護費、孫がいる場合には、サポートするお金も必要になってきます。
総務省統計局の「家計調査」(平成22年)によると、一番多いのは食費の62,166円で、次にその他(交際費等)の59,009円だといいます。
もしこれに住宅ローンが残っていたり、賃貸であったりすれば、その分がさらにプラスされます。
そう考えると、最低でも23万円はかなり厳しい金額だということがわかります。

 

ゆとりのある生活と、最低かかる生活費の差額は約13万円です。
夫が60歳で定年退職をし、平均余命の83歳まで生きるとすると、差額の総額は、月々の差額×平均余命で3,588万円になります。
上記で述べた1ヶ月の支出に、住宅ローン等がプラスされれば、ゆとりある生活をするための資金は必要になります。
ざっくりとした計算ではありますが、差額の3,588万円は、できればあった方が良い資金なのです。