老齢厚生年金

高齢時の自助努力

 

老齢厚生年金は、自分の老後を考えれば加入しておいた方が良い公的制度であることは確かです。
しかし、これだけで安心できるのでしょうか。
老後に必要な資金を、それまでの貯蓄で補填するのは相当大変なことです。
そこで必要なのは、自助努力です。

 

自助努力とは、その名の通り自分を助けるための日頃の努力で、まだまだ先と思われる老後に向けての備えを、働き盛りの世代のうちに準備する一連の動きです。
老後の備えとして老齢厚生年金だけでは足りないため、補填するための金融商品は数多くあります。
最もポピュラーなのは「個人年金保険」です。

 

一般的なのは、毎月定額をかけ、それを20年、30年という長期で積み立てていくものです。
個人年金保険は決してリターンが大きいわけではありませんが、着実に老後の備えを確保できます。
また、嬉しいことに、個人年金保険は、毎年の源泉徴収で税金が控除されます。
平成24年1月1日以降に契約が完了したものについては、年間の保険料の支払い総額が8万円を超えた場合、税金から控除される額は4万円になります。
税金の控除は毎年個人年金保険を続けている限りは活用できる控除なので、税金対策にもなります。

 

資金繰りには、流動性、安全性、収益性が求められます。
流動性とは、預貯金などでいつでも引き出せるものです。
安全性は、元本割れせずに着実に備えられるような個人年金保険や債券を指します。
収益性とは、株式や外為など、ハイリターンの可能性がありますが、元本割れする可能性も一番高いものです。

 

それぞれの良さはありますが、これは好みによりますので、一概に何が絶対に安心かは断言できません。
よって、リスク分散で小口の備えをいくつか用意することも方法の一つでしょう。